やっつけ仕事

物心ついた時からわたしたちは何かと"やっつけ"なければいけない物事に追われて生きている。

 

夏休みの宿題を7月中に終わらせるなんて意気込むのがいる中、最終日菓子でもつまみながら一日中机に向かえばなんとかなると見積っていた私は一夜漬けのプロフェッショナル。実際ある程度一晩の魔法でなんとかしてきた、だけどやはり1日で仕上げたものと1週間で仕上げたものは見た目からして違う。

 

"やっつけ仕事感"ってゆーものがある。

それが出てしまうとこいつ適当にやってきたなーっていうことがばれる。

レポートかなんかでその"やっつけ感"が出てしまうと大学生の私たちからしたら単位を落とすような成績がついてしまったりするので最大の敵と言えるのですが、

 

この"やっつけ感"には、なんとも哀愁漂う、ワビサビ的、人間味溢れるものもあるということをお伝えしたい。(私が小学生の時に体験したカワユイエピソードと共に)

 

 

母が働いていた為私は小学校の放課後は学童へ通っていて、その学童には親友と言い合うような一番仲の良かった子がいたのですが、ある時手作りのものを交換しようということになり、誕生日がお互い近いこともあって誕生日プレゼント的要素も含まれていて、やる気満々、ワクワクしながらプレゼント作りに取り組んだのでありました。

 

私が思いついたのは写真立て。2人の写真を入れられるような記念品を作りたい!ズッ友・オブ・ベストフレンドの証!そう思いながら私は紙粘土を一心不乱に練った。一心不乱に。

 

当日、学童でプレゼント交換会が行われました。友達がくれたのはメッセージカード。厚紙で作られていて折り紙とか毛糸とかも使われてて、めちゃめちゃ可愛いかった。

 

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「…かわいい!」

「こういうベクトルのものを作ればよかったのか…」

 

 

 

これをもらった瞬間後悔の念が押し寄せてきてカバンの中のあのプレゼントを出したくない、あいつを、あのシロモノを渡したくないという気持ちが強まる。

 

 

 そう、私が作ったものはなんとも前衛的な写真立てだったのです。

 

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なめらかなフォルムに練り上げた紙粘土に様々な色をつけて友達の写真を貼り付けた、名付けるならネオ・太陽の塔岡本太郎もビックリのシュールさです。

 

「昨日から自問自答しながら学校に持ってきたが今ならはっきりわかる、求められているのはこれじゃない」

 

私は親友への気持ちの強さをあろうことかインパクトに求めてしまったのでした。愛嬌やお洒落感に落とし込む方法を私は知らなかった。ちなみに今も知らない。(現在進行形、私は自己表現をインパクトに求める傾向がある。)

 

「取ってくるから10分だけ待ってて」

「あれは渡せない…。」

 

 

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考えに考えた結果私はこのコピー用紙製の写真立てをプレゼントしたのでありました。製作時間は10分です。

お友達はノーコメントだった気がする、そこは忘れたけどなんとも哀愁漂うこのやっつけ仕事。自立できない写真立て。

 

 

今となっては折角作ったのだから、変てこと言われても太陽の塔を渡せばよかったのですが、人間変に焦ったり恥ずかしがったりすると余計な気がまわりもっと悪い方向に行ってしまうものなのだな。うんうん。

 

さて、思いつきで始めたこのブログですが全く3日坊主になる気しかしない。気が向いたら更新します。